自啓館だより
令和5年 9月
No.217

夏休みに入ってから立て続けに台風6号、7号が発生し日本を襲いました。 今回はその台風のメカニズムについて紹介したいと思います。

台風とは、熱帯や亜熱帯の海洋上で発生する熱帯低気圧のうち、赤道より北・東経100°~180°にあって、最大風速が17.2m/s以上にまで発達したものを指します。 ちなみにその他の地域で発生した熱帯低気圧は「サイクロン」や「ハリケーン」と呼ばれます。 ハワイの山火事に影響したといわれているのは「ハリケーン」になります。

台風が発生するしくみ
  1. 海水が温められて、水蒸気になる。
  2. ある箇所に集中してきた水蒸気は、反時計回りに渦を巻きながら上昇をはじめ、上昇気流が発生します。 上昇した水蒸気は上空の冷たい空気で水滴になり、雲ができます。 強い上昇気流が発生していると、そこに湿った空気が続々と流れ込み、雲はやがて積乱雲へと成長します。
  3. 水蒸気が水滴、雲へとなるとき、非常に多くの熱を大気中に放出します。 この熱が周りの空気を温めることで上昇気流が強まり、気圧も下がります。 これが繰り返し行われることで積乱雲はさらに発達し、台風(熱帯低気圧)へと成長していきます。
台風の断面図
    台風の眼
    台風の中心にあって、風が弱く雲のない領域。
    アイウォール
    台風の眼を囲うようにある背の高い雲。非常に発達した積乱雲で形成されいる。
    スパイラルバンド
    アイウォールの外側の雨雲。
    アウターバンド
    スパイラルバンドの外側で約200~600㎞にわたって存在する雨雲。

台風が多く発生するということは、海水面の温度が高くなっている証拠ですね。 今年も酷暑が続いています。 これからも台風が多く発生すると思います。 防災にも熱中症にも気をつけながら、暑い夏を乗り越えましょう。

さて、今年も多くの生徒に夏期講座を受講していただきました。 ありがとうございました。 残された時間をこれからどう過ごすかは、自分次第です。 目標をしっかり定めて、2学期に臨んでもらいたいと思います。